山崎方代に捧げる歌 23

 

ゆくところ迄ゆく覚悟あり夜おそくけものの皮にしめりをくるる

 

重ねあう唇に愛がこぼれる
重ねあう唇に愛がこぼれる

どうなんだろう
その唇

とても言えない

そこに愛などないと
言えない

尖石では縄文の時代が10万年続いたと聞いた
10万年は千年が100個だ

そこに愛などないと言えない

 

 

 

山崎方代に捧げる歌 22

 

降りやみし雪うすうすと受けとめし朴の葉っぱのそのやさしさよ

 

今朝
安倍川の橋を渡るとき

UAの甘い運命という歌がラジオから流れた
重ねあう唇に愛がこぼれる

昼には会社に
山本沖子さんの小さな町という本が届いた

どうなんだろう
その唇

会議室で昼休み
フィリップ・グラスを聴いてた

 

 

 

山崎方代に捧げる歌 21

 

幸は寝て待つものと六十を過ぎし今でも信じています

 

一昨日かな

蓼科高原の
宿に

浜風の詩人たちと泊まった

自身の詩と
好きな詩とを読んでもらった

それから
詩をひとつ作ってもらった

ぼくらにほんとに詩が
必要なの

問うてみた

高原の山道を散歩した
尖石で縄文土器をみた

 

 

 

山崎方代に捧げる歌 20

 

浮き世とは気持の悪いところにて桐の花が咲きかけている

 

夜中に
ユージさんの

シンフォニアを聴く

なんども
聴く

なんども聴いてきた

昨日
高円寺のコクテイル書房で

広瀬勉さんの鎌倉の写真をみた

大切なヒトが
消えた

写真

空気を喰う
生きる

 

 

 

山崎方代に捧げる歌 19

 

ああここはこの世の涯かあかあかと花がだまって咲いている

 

夜中に目覚めて
朝になった

雨が
降ってる

波多野 睦さんの歌を聴いてる

からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ

一昨日
こだまから由比の光る海をみた

それは経験界の事物だったが
光っていた

 

 

 

山崎方代に捧げる歌 17

 

柚子の実がさんらんと地を打って落つただそれだけのことなのよ

 

土曜日だったのかな
今日は

夜中にタクシーで帰った

今朝
車を取りにいった

用宗でラーメン食べた
それから海辺のプールで520m泳いだ

夕方
ビールを飲んで

眠った

いまペルトを聴いてる

 

 

 

山崎方代に捧げる歌 16

 

ひとりよがりのはにかみを持ち出でゆけばみんなせわしく働いている

 

昨日
出張だった

新宿の
甲州街道で

雨に濡れた

珊瑚のような花をみた
白い花をつけてた

夕方
神田で曽根さんと会った

ジム・ジャームッシュは小津の息子だ
物語がない

曽根さんはそう言った

 

 

 

山崎方代に捧げる歌 15

 

さりげなく茶碗を置きぬかくばかりこころくばりて生きねばならぬ

 

おとといだったかな

夜中に

桑原正彦と
電話で話した

貨幣と物と美が
残るね

そう
いった

それから
小さな光りを受けるには

低さと
姿勢がいるね

北千住にいる桑原正彦はそういった