くり返されるオレンジという出来事 3

 

芦田みゆき

 
 

11月17日

私は目撃した。
少女は老人と手を繋ぎ、路地裏に敷かれたボロボロの布団にくるまって死んでいた。驚いた私が瞬きをする間に、少女の死体は消えた。
老人は上半身を起こして、手のひらにのせた乾いた種を数えている。それから私をにらみつけた。私はうつむき、大急ぎで立ち去った。