水の底に
流れつくだろう
いつか
わたしも流れつくだろう
しろい骨となって
魚たちは
水の底に平らにねむっていた
わたしも
しろい骨となってねむろう
かつて
黄金の夢をみた
かつて黄金の女の背中をみた
わたしは白い骨となって水の底に流れついた
水の底に
流れつくだろう
いつか
わたしも流れつくだろう
しろい骨となって
魚たちは
水の底に平らにねむっていた
わたしも
しろい骨となってねむろう
かつて
黄金の夢をみた
かつて黄金の女の背中をみた
わたしは白い骨となって水の底に流れついた
きのう
浜辺をあるきました
波が打ちよせるのをみました
モコは波を怖がりました
カモメが
空中に浮かんで
磯ヒヨドリはいませんでした
小雨が
降りはじめました
たくさん降りました
たくさんの雨が降りました
わたしは西の山が闇にしずんでいきました
夕方
神田の空を写真に撮りました
仕事を終えて
長い電車に乗りました
深夜の東横線でスーツを着た男が叫んでいました
ヒャーと何度も叫びました
悪夢のなかでもがくように叫んでいました
愛しいと思いました
その男にも夕方の空はあったのだと思います
昨夜
ソネさんと飲んで
大竹伸朗さんのこと話して
長い電車に乗った
それから新丸子の街を歩いた
風がつめたくて
風がつめたくて気持ちいいね
わたしはソネさんに言ったのだった
そうね
ソネさんは応えた
ソネさんにはケージと小津のDVDを貸している
きのう
神田で飲んで
目覚めたら妙蓮寺だった
菊名はすぎて
いた
重いリュックを背負って
地下通路を降りて反対側のホームにたったのだ
大風の
夜の水浸しのホームの
渋谷行きの電車がきた
わたしはこの世を解析する数式を見つけた
渋谷行きの電車は淋しい
きょうは
朝と昼にお粥を食べていた
お粥に岩塩をふると美味しかった
もう
西の山に日が落ちてしまった
階下で
女のヒトが夕食を作る音がする
料理のようにならべ
コトバをプレゼントしたことがあった
友だちの結婚を祝ったのだった
幸せを願ったのだった
きのう
急に胃が痛くなってしまった
だいぶ痛みがひいた
たぶんfacebookのいいねのせいだ
自分のための詩が
ヒトのいいねをあてにしている
ばかみたいだ
しあわせになる
ヒトをしあわせにする
そんなことを
考えてみた
考えてみたくなった
今朝
浜辺でレンガ色の石を拾ってきたんだ
レンガ色の中に
いろんな小石を内包した石なんだ
なかなか
見つけられないね
中心というのは見つけられないね
見つめても
そこにはないね
レンガ色の中にいろんな小石を内包した石なんだ
今朝
浜辺で見つけた
流れていっただろう
確信して
確かなこととして掴んだ花は
流れていっただろう
むしろ花の流れていくことの中に
花をみただろう
流れていった
流れていった
水の中で花は薄い紙のようだった
水の中で薄い紙のような花に葉脈がういていた
今朝は
モリッシーをきいています
I HAVE FORGIVEN JESUSをきいています
月曜日は屈辱
火曜日は窒息
水曜日は軽蔑
モリッシーはうたいます
神を許したモリッシーはうたいます
ぼくはきみのことがまだ許せません