ずっと

 

長尾高弘

 

 

小さいころ、
まわりにはお父さんがいて、お母さんがいて、
ほかにもいろんなおじさん、おばさんがいて、
ずっとそういう世界が続くもんだと思ってたなあ。
もう誰もいない。
(父はいるけど、もう何も覚えてない)
そして気がついたら、
自分がおじさんになってたよ。
そういうことだったんだなあ、
時間がたつって。
あの頃より世の中が暗い方に向かってるのが
困ったもんだけど。