山崎方代に捧げる歌 10

 

声をあげて泣いてみたいね夕顔の白い白い花が咲いてる

 
 

また
朝になった

蝉の声のなかで
ユージさんのシンフォニアを聴く

そこにはなにも無いが
波動だけが

ある

昨夜
七階の病室で

モコが待ってるよといった

義母は入れ歯を外した口で
はにかんで笑った

 

 

 

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