デカルトでしょ、やっぱり

駿河昌樹

 

 

うるさい理屈を避け
黒革の財布

とほとほ

流れる
側溝の音を聴きながら
地中海

頭の中だけ
唐揚げに沖漬け

風通しのいい店の
入口近く
日本酒なら豪快
焼酎なら小牧以外の
あれこれ

串揚げも
ちぢみもよくって
定店にしたい

これから

飛んできたのは
オッと
花こがね虫

愛欲も
遠く
なっちゃったね

ちょっと長く
歩いて帰る
とうに消えた畑の
あたり

夢が
エネルギーだった頃の
なごりの読書癖

酔ったねえ

静まり返った
鶏舎に
…デカルトでしょ

やっぱり

 

 

 

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