人指

 

爽生ハム

 

 

献身的に皮膚がただれた私は
かさつく皮膚を指す

爪が結晶をかすめ
爪の隙間が満たされてゆく
爪は枝に留まる際
役立つだろう

それは
希望を持って自噴した砂に
似ていた

砂に埋もれないように
留まった枝の上
皮脂塗れのひどいかたまり

もはや餌である
餌を食べに
あなたに似た蜂が襖に針を刺す

それは
急に横切り
餌に眼を与えた
時間を見せつけられ恐怖に怯えた

あなたに似た蜂が横切ったからだ

餌を狙うあなたに似た蜂は
火宅にくすぐられ
ひどくかたまり
抜けなくなっていた

羽根がカサカサと音を立てている
その音に希望の衰えを感じ
餌にもなれないことを悔んだ

襖はやがて変色し
私を閉じ込めた

 

 

 

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