告げるのは…

 

ヒヨコブタ

 
 

我が家にやってきた時計
かっこうが鳴いて響く音を目をつむって

いい声
数の間に山のこだまを

まだ暑かった頃の寒さを
思うのは
強がりのよう
子どもの頃からの強がりは
さみしがりを隠すため

家人が入院するという
しばらくかかるという

わたしはぼんやり聞いて
受け止めないでいる

痛みも熱も
受け止めないまま冬が来るだろう

銀杏も踏みつけないようにそっとあるいて
臭いと言わないように
大事に拾うひとに笑顔をもらう秋なのだから

ずっと強がる

 

 

 

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